日本はホントに《仮想通貨の先進国》? 規制事情をアメリカなどと比較分析!

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実は、日本は「仮想通貨の先進国」だといわれることがあります。

一体なぜでしょうか。また、それは本当なのでしょうか。

日本の規制状況をもとに、アメリカ・イギリスなどと比較しながらその理由を紹介します。

日本が仮想通貨の先進国と言われる理由

日本は仮想通貨の先進国

日本が仮想通貨の先進国だと言われる理由を4つにわけてまとめました。

そもそも仮想通貨とは?という説明は、以下の記事でしているのでぜひチェックしてみてください。
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ビットコインは日本生まれ!?Satoshi Nakamotoの存在

仮想通貨は日本人が作った?

ビットコインはよく「日本生まれなのでは?」と噂されることがあります。

結論からいうと”おそらく”事実ではないのですが、その理由はビットコインを開発したSatoshi Nakamotoという人物の存在にあります。

彼は2008年11月にBitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash Systemという論文を発表し、世の中に仮想通貨という新しい価値を生み出します。

彼が日本人かどうかは定かではないため事実ではないとしているのですが、「日本人が仮想通貨の生みの親という噂」が、仮想通貨の先進国とされる理由の後押しになっています。

取引高から見る日本の仮想通貨事情

日本の仮想通貨の取引高

ビットコイン取引に使用される法定通貨のシェアとしては、日本円が約6割を占めています。

したがって、ビットコインに占める日本円だけでも仮想通貨取引全体の約27%となっており、総額では圧倒的に多い状況となっています。

また、XRP(リップル)と呼ばれる仮想通貨の取引高は、日本の取引所bitbankが世界一位を占めているなどの理由からも、「仮想通貨の主戦場は日本だ」ともいわれることがあります。

モナコインを代表する国産通貨の存在

monacoinのチャート

日本には多くの国産通貨があります。

たとえばその代表のモナコインは、日本で初めて誕生した2ちゃんねる由来の仮想通貨です。

関連サービスや決済を認める店舗も多く、日本の大手取引所bitbankでも取引できる通貨でもあります。

ビットコインは普段投資をしない人たちからしたら距離感を感じてしまいますが、モナコインは今や世界を魅了する日本のネットカルチャーが生んだ産物として、多くのユーザーから愛されています。

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そのほかにも同じく2ちゃんねる由来の「なんJコイン」や、「ビットゼニー」、さらには三菱UFJ銀行が開発した「coin(旧:MUFGコイン)」なども存在します。

国力の低下が叫ばれて久しい日本ですが、仮想通貨に関しては「遅れをとっていないぞ」と胸を張って断言できる理由にもなっています。

マイナス要因:仮想通貨のハッキング事件の多くは日本で起きている

2014年4月、世界最大級の仮想通貨の取引所MTGOX(マウントゴックス)がハッキングにあい、450億円相当のビットコイン流出事件が発生しました。

2009年に日本で設立されたマウントゴックスは、2013年当時では世界のビットコイン取引量のうち約7割をも占める取引所に成長しました。

このあとも、日本の取引所のCoincheck(コインチェック)Zaif(ザイフ)がハッキングにあうなどの事件がありましたが、日本は常にハッカーたちに狙われています。

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またマウントゴックスの事件を契機として、利用者保護の観点から何らかの規制や法整備の必要性が求められることとなりました。

日本の仮想通貨・ビットコインに関する規制状況

日本の仮想通貨の法整備と規制

ここからは実際に、仮想通貨がどのような点で法整備がされているかを紹介します。

日本における仮想通貨の定義

仮想通貨の定義

具体的な規制を見る前に、日本では仮想通貨はどのように定義されているかをチェックしてみましょう。

仮想通貨は、現在は通貨と同様のものとして認められていますが、2017年4月1日まで仮想通貨は法律上で定義されていませんでした

この日まで仮想通貨は「モノ」として扱われており、購入する際などには消費税がかかっていました。

転機となったのは2017年4月1日です。この日に仮想通貨法案※が施行されます。
※正式名称は「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案」

この法案では、1号仮想通貨2号仮想通貨という決まりが生まれます。

1号仮想通貨

  1. 物品の購入・借り受け又はサービスの提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用できること
  2. 不特定の者を相手方として購入・売却ができる財産的価値であること
  3. 電子機器その他の物に電子的方法により記録されていて、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
  4. 日本および外国の通貨、ならびに通貨建資産でないこと

2号仮想通貨

  1. 不特定の者を相手方として1号仮想通貨と相互に交換ができる財産的価値であること
  2. 電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

1号仮想通貨は、かんたんに説明するとモノと交換ができる電子通貨のこと(法定通貨と同等の価値を持つ電子マネーと異なる)。

2号仮想通貨は、モノなどと交換ができないものの、1号仮想通貨と交換ができる仮想通貨を指します。

次の項目では、具体的にこの法案で決まった規制についてチェックしてみましょう。
仮想通貨イーサリアムの将来性は?

仮想通貨の規制の対象

仮想通貨の規制の対象

仮想通貨と法定通貨の売買などを行う業者には登録制を設けています。

マウントゴックス事件をきっかけに、多くの議論がなされましたが、具体的な規制は2017年4月以降に行われ、登録制が求められるようになりました。

仮想通貨の利用者が注意すべき、税金の問題は以下の記事をチェックしてくださいね。
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利用者保護のための罰則

仮想通貨の罰則

また、安全性を確保するために、仮想通貨交換業者に以下のような罰則が設けられています。

罰則

無登録営業・・・3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれを併科

業務改善命令違反・・・・100万円以下の罰金

業務停止命令違反・・・・2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれを併科

さらには2018年1月のコインチェック事件を契機に、金融庁は仮想通貨の交換業者への監督を強め、検査を実施しています。

Zaifを運営していたテックビューロなども業務改善命令が下されるなど、より規制が強まったといえます。

仮想通貨の規制への反発

規制への反発

このような規制は、利用者保護の観点から見ると先進的だともいえますが、経済的にみると不利な状況を生むとの見方をしているとの意見もあります。

たとえば、仮想通貨と法律の問題に詳しい、創法律事務所の斎藤創(さいとう・そう)さんは以下のように述べています。

スモールビジネスや新しいビジネスに対して、仮想通貨取引所と同じような厳しい規制がつくとビジネスができず、日本は世界に遅れをとっている。

業界として巻き返しを図らないといけない。

出典:仮想通貨Watch

また同様に、ブロックチェーンによる資産運用会社スイスボーグ・ジャパン代表取締役をつとめる谷上健(やがみ・けん)さんも同様に、

規制は、こうした起業家たちを萎縮させるのではなく、繁栄させる手助けになるものでなければならないだろう。

出典:現代ビジネス

と語っています。

諸外国の仮想通貨への規制状況

各国の仮想通貨の規制状況

ここまで、日本の仮想通貨事情を取引高やコイン、法律などの観点から見てきましたが、そのほかの国ではどのような規制が設けられているのでしょうか。

イギリスアメリカに注目してみました。

イギリスの場合

イギリスのビットコイン・仮想通貨の規制状況

イギリスには、具体的に仮想通貨の取引自体を取り締まる行政機関は存在しません。

そのためイギリス財務省は、「金融行為監督機構仮想通貨投資の管理権限を与え規制を行うべき」との提案をしています。

ただし、イギリスの仮想通貨の交換業者は自主規制という形で、2018年2月にCryptoUKという自主規制団体を設立しています。

アメリカの場合

アメリカのビットコイン・仮想通貨の規制状況

アメリカは、国単位ではなく州単位で仮想通貨の決まりがあります。

また、各州によって必要なライセンスも異なるため、どの州で取引をするかが重要な論点となります。

ニューヨーク州の規制

仮想通貨取引事業を行うには、ビットライセンスを取得する必要がある

カリフォルニア州の場合

仮想通貨に関する明確な規制は実施されていない。
(過去にはAB-1326、AB-1123と呼ばれる仮想通貨の規制法案が提出されましたが、見送りとなりました)

仮想通貨の規制のまとめ

仮想通貨の規制のまとめ

今回は日本の仮想通貨の事情について整理しました。

  • ①「仮想通貨は日本生まれ」と噂されていること、②取引高、③国産通貨の存在、④ハッキング事件の舞台であることから、日本は仮想通貨の先進国と言われている
  • 法整備も整っており、ユーザー保護に熱心な国
  • ただ、経済的側面から考えると「果たして先進的な国なのか?」と疑問が生じてしまう
  • アメリカ、イギリスなども仮想通貨の法整備に関する議論は行われているが、国全体でみれば日本より遅れている

このように、多くの要因で日本は仮想通貨のパイオニアとも言えますが、今後より規制をかけることで後進国になってしまうかもしれません。

世界中で詐欺事件や、ハッキング事件が生じている以上、利用者保護につとめる必要はありますが、新しい技術の応用に歯止めをかけることはあってはいけません。

もしこの記事でより興味がわいた人はぜひ、金融庁の仮想通貨への監視・規制の動きに注目してみてください。

 

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