記事要約
・ボラティリティは支払い方法としてのビットコインの採用を妨げます
・果たしてビットコインは安定するのか?
支払手段としてのビットコインのユースケースの主要な問題のひとつは、高いボラティリティ(価格変動の大きさ)です。
時価総額の増加にも拘らず、ボラティリティの高さは持続しています。もっとも時価総額の大きな仮想通貨は、時間の経過とともにその激しい価格変動を滑らかなものにすることができるのでしょうか?
ボラティリティは支払い方法としてのビットコインの採用を妨げます
ビットコインを支払いシステムに採用した業者は、仮想通貨の高いボラティリティやブロック検証スピードの遅さ(トランザクションの承認)、スケーラビリティ、少額支払いに対する比較的高い手数料のせいで、いくつかの課題に直面しています。
ビットコインのトランザクション承認時間を短縮し、スケーラビリティの課題に対処できる組み込み可能なブロックチェーンのレイヤーがありますが(ライトニングネットワークについて考えてみてください)、ボラティリティを無視できるシステムは存在しません。ボラティリティはビットコイン価格にとって先天的なものであり、そういうものとして受け入れられるべきです。
あらゆる水準での大規模な採用によってビットコイン価格が上昇するにつれて、ビットコイン価格のボラティリティが低くなることを誰もが期待していました。原則として、私たちはペニー株(極めてハイリスク・ハイリターンな株)や小さな時価総額から大きな時価総額へと会社が成長するにつれて、株価の変動が小さくなることを知っています。投資家は、最大の仮想通貨に対して同様の予想を立てていましたが、依然として市場の荒々しい跳躍は続いています。
興味深いことに、この文脈ではビットコインは大きな時価総額と比較でき、ライトコインは時価総額の小さな銘柄と見なすことができますが、どちらの仮想通貨も同様のボラティリティレベルを示しています。
ビットコインは成長するにつれてボラティリティが低くなるのでしょうか?
Will bitcoin become less volatile as it grows, allowing for payments?
Bitcoin has always been about 30x larger than litecoin. Yet the two coins have generally been equally volatile. It seems that no matter how mature a cryptocurrency gets, its price will always be jittery. pic.twitter.com/dUfYcxMpMk
— John Paul Koning (@jp_koning) September 7, 2019
ツイート翻訳:
ビットコインは常にライトコインよりも(時価総額が)30倍の大きさでした。しかし、2つの仮想通貨は概して同様のボラティリティです。これは仮想通貨がどれほど成熟しても、価格は常に不安定であることを示しています。
果たしてビットコインは安定するのか?
ビットコイン価格が依然として不安定な理由は、まだ黎明期である仮想通貨市場全体をビットコインが代表しているからです。ビットコインのドミナンスは70%で、これは2017年3月以降で最も高い水準です。したがって、最大の仮想通貨がファンダメンタルズに応じてどちらかの方向に市場全体をけん引するのは自然なことなのです。
しかし、実のところ過去数年で仮想通貨のボラティリティは低くなっています。bitvol.infoでビットコインのボラティリティインデックスを確認すると、2014年までは現存する最古の仮想通貨(=ビットコイン)のボラティリティがはるかに大きかったことが分かります。
チャートから判断すると、ビットコインは2018年に徐々に安定してきましたが、強気市場の中で2019年にそのボラティリティ・インデックスは回復しました。
ビットコインが長期間、低いボラティリティを維持し続けると信じるのは難しいです。私たちにはボラティリティの問題に対処する(支払い手段として使えるような)ステーブルコインがあります。しかし、ビットコインが投資の手段として大活躍している事実を否定する人は誰もいません。