2018年11月15日、ビットコインキャッシュがハードフォークを行いました。




そもそもハードフォークとは?
ハードフォークとは、仮想通貨のルール変更が行われて二つの仮想通貨に分裂することです。
ハードフォークを行うと新しい通貨が生まれるということで、分裂元の通貨も分裂後の通貨も注目を浴びる傾向にあります。
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ハードフォークの仕組みが《図解》でまるわかり!初心者向けにわかりやすく解説しました
ハードフォークの意味は?わかりづらい仮想通貨の用語を<図解>で整理しました。最近話題の2019年のイーサリアムのコンスタンティノープル、ビットコインキャッシュ(ABCとSV)などの事例も紹介しています。
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ビットコインABCとビットコインSVに分裂
ハードフォークを行う際、新しい通貨と元の通貨を別々のものとして扱うために「リプレイプロテクション」という機能が実装されます。これを行うことにより、新コインと旧コインを完全に区別することができます。
しかし今回のハードフォークでは、分裂元となったビットコインキャッシュは無くなり、ビットコインABCとビットコインSVという新たな通貨が誕生します。
この分裂が論争を生みました。
【ハッシュ戦争】と呼ばれる争いに発展⇒一体なぜ?
ハードフォークを行うことになったビットコインキャッシュですが、ABC派とSV派で争いが生まれてしまいます。
そもそも、ビットコインABCとSVでは通貨の機能が全く異なります。
シンプルな機能を追求したSVと、機能拡張を重視したABCでは争いが生まれるのも当然です。
BitcoinABC | BitcoinSV | |
提案元 | Bitcoin ABC | nChain |
サポーター | ジハン・ウー(ビットメインCEO) | クレイグ・ライト(自称サトシ・ナカモト) |
機能の違い | ・トークン発行機能の追加 ・アトミックスワップ機能の追加 など | ・ビットコインに近いシンプルな仕組みの採用 ・セキュリティの向上 ・ブロックサイズの拡大 ・半年ごとのアップデートの廃止 など |
採用した取引所 | Binance bitbank コインチェック ビットフライヤー | Binance など |
そもそもビットコインキャッシュはPoWというアルゴリズムを使っています。これは、マイニングで最も早く計算を終えた人に報酬が与えられるシステムです。
この仕組みを利用して、SV派がマイニングを必死に行ったことにより、どちらが多くのハッシュパワーを有せるかの競争が繰り広げられました。
これを「ハッシュ戦争(Hash War)」と呼びます。
ハッシュ
ハッシュとはマイニングの処理速度のこと
ハッシュ戦争の結末は?(まとめ)
現在もハッシュ戦争は続いています。
しかし、どこで勝敗が決まるのでしょうか?
- いずれかの通貨が取引所でビットコインキャッシュとして採用される
- 結果として流通量が増えた方が優勢に
現時点では、日本の大手取引所bitbank、BitFlyer、コインチェックなどはビットコインABCを正式採用しています。
一方で海外の取引所のbinanceなどではどちらも採用しています。
どちらの通貨が勝利を収めるかは、今後の展開に注目する必要がありそうです。