



この記事ではイーサリアムの元CEOがが大阪で発案したプロジェクト・カルダノについて紹介します。
この記事でわかること
- カルダノの基本情報
- カルダノの特徴
- カルダノの問題点
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目次
カルダノプロジェクトとは
カルダノは仮想通貨の設計や開発のあり方を変えるために、2015年に発足されたブロックチェーンのオープンソースプロジェクトです。
オープンソースとは
コンピュータプログラムのソースコードを無償公開し、誰でも自由に改良できるようにしたソフトウェア
実はカルダノという言葉には2つの意味があります。
1、プロジェクト名
2、分散アプリケーション(DApps)やスマートコントラクトを構築するためのプラットフォーム名
分散アプリケーションは以下を満たすブロックチェーンを使ったアプリです。
・オープンソースであること。
・オープンに流通可能な暗号トークンを持っていること。
・マーケットやユーザーからの改善要求によりプロトコル(規約)を改善していく。
スマートコントラクトは、取引を自動的に実行して記録するシステムです。
カルダノは、もともとオンラインカジノやオンラインゲームのプラットフォームとして開発されました。
しかし、2017年には「仮想通貨の設計や開発のあり方を変えるというミッション」のもと再ブランディングを図っています。
カルダノは、仮想通貨を運用してから起こりうる問題の発生を防ぐために、学術的な論文をもとに開発が行われています。
論文を作成する→学会で発表する→学者のフィードバックを受ける→改善する
このような流れで開発を進めることで、学術的にも正しい安全な設計が保証されます。
プロジェクト内で使われる仮想通貨はADA(エイダ)
カルダノプロジェクトで使用される仮想通貨をADA(エイダ)、通称エイダコインといいます。
取引所によっては、プロジェクト名と同じようにCardano(カルダノ)と表記している場合もあります。
エイダコインは2017年9月、ブロックチェーンの知識が豊富なカルダノのプラットフォームから開発されました。
仮想通貨のカルダノ(ADA・エイダコイン)を詳しく知りたい人はこちらを参照してみてください。
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エイダコインは2019年も継続進化中の楽しみな仮想通貨【ADA】
わずか1ヶ月で40倍に高騰したエイダコインという仮想通貨があります。この通貨は一時、「詐欺目的で作られたのでは?」とのうわさが流れていました。なぜそんなうわさが広まったのでしょうか。
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創業者はイーサリアムの元CEO
カルダノの創設者はイーサリアムの元CEOで、天才数学者としても知られるチャールズ・ホスキンソンです。
チャールズは2014年、イーサリアム考案者のヴィタリック・ブテリンと共にイーサリアムブロックチェーンを共同設立しました。
しかし、約半年後にメンバー間の方針を巡った争いを理由にイーサリアムを離れています。
その後、イーサリアムで一緒に仕事をしたジェレミー・ウッドが住む大阪に拠点を移しました。
2人でビジネスアイデアを話し合った結果、2015年3月にIOHK(後述)を設立。カルダノとADAの研究開発を始めました。
当初は詐欺という悪評が絶えなかったが、2018年11月現在で時価総額TOP10の仮想通貨となっています。
カルダノプロジェクトに携わる3つの団体
1.カルダノ財団
カルダノ財団は2015年2月、カルダノの目標設定や情報提供をする監督機関及び教育機関としてスイスで設立されました。
主に以下のような役割を担っています。
・カルダノのテクノロジーとアプリケーションを規格化し、保護し、そして発展させること。
・カルダノのテクノロジーとその幅広い可能性について規制当局に対し適宜情報を提供するコミュニティの拠点となること。
・政府や規制機関に対し積極的なアプローチを行い、また企業やエンタープライズ、その他オープンソースプロジェクトと戦略的パートナーシップを形成すること。
・企業の利用や政府との連携に適した公式ソフトウェアと標準化プロセスを提供すること。
簡単にいうと、カルダノの外交を担うイメージです。
IOHK(Input Output HongKong)
IOHK(Input Output HongKong)は2015年にイーサリアムの創設者・チャールズ・ホスキンソンとジェレミー・ウッドによって設立されたエンジニアリングおよびテクノロジー企業です。
カルダノの開発期間を担っています。
2020年までカルダノ・プラットフォームの開発に着手し、契約に基づいてカルダノの設計、構築、管理を行ない進化させています。
これにより30億人に金融サービスを提供することを目指しています。
エマーゴ
エマーゴは、カルダノを活用してビジネスをするベンチャーのサポート、統合、開発を手助けする企業です。
本部は日本にあり、研究開発の設備をフィリピンや韓国、ベトナムとアジア圏で展開します。
主に2つの方法で投資に特化していて、ひとつはスタートアップへの直接的な投資、もうひとつはビジネスパートナーの育成をしています。
カルダノのマーケティング機関としての役割を担っています。
ライバルはイーサリアム
一番の競合はイーサリアムです。
イーサリアムも同じカルダノとマイニング方法を採用していて、コンセンサスアルゴリズム(承認方式)をプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行する研究をしています。
カルダノのコンセプトもプルーフ・オブ・ステークのため、近い存在といえます。
両者を比較した際、カルダノは世界最高レベルの暗号学会クリプト2018で、プルーフ・オブ・ステークの論文を発表していますが、イーサリアムではまだそういった発表がありません。
そういう意味でカルダノが進んでいると、エマーゴCEOの児玉氏は話しています。 参考:ZUU online
カルダノロードマップ
ロードマップとは?
ロードマップとは将来の計画を表した案内図のようなものです。
ロードマップの発展を導く3原則を以下のように述べています。
1、コミュニティの成長とそのニーズに応え、地域社会の活性化につなげる。
2、サトシナカモトが掲げたビジョンに忠実な分散的で復元力のあるネットワーク。
3、研究と開発とのペースを釣り合わせることで、商業的優位性を科学的厳密性より優先させない。
5つのフェーズで運用
エイダコインの開発段階には5つのフェーズがあります。
1、Byron(バイロン)→ ベースとなる技術開発の段階です。
2、Shelley(シェリー)→ 非中央集権化をテーマにした開発段階です。ウロボロスの機能拡張により非中央集権化の承認の作業が整いました。(2018年11月現在、進行中)
3、Goguen(ゴーガン)→ 予定されているスマートコントラクト機能の統合段階で、すでに一部の計画が進行中です。
4、Basho(バショウ)→ パフォーマンスを中心とした改良を目的とした段階です。松尾芭蕉が名前の由来です。
5、Voltaire(ヴォルテール)→ 財務システム及びガバナンスをカルダノに実装する段階です。
カルダノの評価
開発が活発なプロジェクト
エイダコインはイーサリアムを開発したチャールズ・ホスキンソンが携わっているため、開発前から注目が集まっていました。
開発状況やロードマップの公開が無かったため信用されない時期もありましたが、開発状況が透明化された後の評価は著しく高くなりました。
実際に開発の活発さを表すランキングであるクリプトミソでは、すべての仮想通貨の中で13位となっています。(2018年11月現在)
仮想通貨の中では開発が活発であることが分かります。
eToroの高評価
カルダノは世界でもトップクラスの投資プラットフォームであるeToro(イートロ)で、最も魅力的なプロジェクトだという評価を受けています。
主に以下の2点が評価されており、
・高性能でスケーラブルなネットワークを構築しようとしている点
・分散型アプリケーションをより安全かつ素早く実行できる点
eToroのマティ・グリーンスパンは「カルダノがうまくいった際は、非常に大きなプロジェクトになる可能性がある」とカルダノに対して高い評価をしています。
カルダノ実用化の動き
エチオピアでコーヒー豆の管理
チャールズ・ホスキンソンは、エチオピア政府と提携しコーヒーの原産地をブロックチェーン上で管理するカルダノのプロジェクトをスタートさせようとしています。
このプロジェクトに参加すると、サプライチェーン上のコーヒー豆の追跡や土地登録でどのようにブロックチェーン技術が関わっているのかを学べます。
エチオピアでコーヒー豆の管理をブロックチェーン上で行うことで、プロジェクトの中核であるブロックチェーン技術の教育を発展途上国で行うことができます。
ホスキンソンは、自らの問題を自身で解決するために必要なツールがどういったものかを探求するため、コーヒー豆を管理するプロジェクトを始めました。
メタップスプラスとの統合
エマーゴは韓国の大手決済プラットフォームであるメタップスプラスとエイダコインとの統合を発表しました。
これにより、メタップスプラスとパートナー契約を結んでいる33,000以上の店舗でエイダコインを使用して支払いを行うことができます。
メタップスプラスが提供しているモバイルアプリは、すでに10億ダウンロードを突破しています。
韓国でエイダコインの決済が可能になれば、普段の生活の中で利用される機会が増える可能性がありエイダコインの流動性が高まります。
メタップスプラスとの統合によって、市場に新たな動きが出ることが予想されています。
カルダノ財団とIOHKの分裂騒動
カルダノの中核を担うIOHKのCEOであるホスキンソンは、カルダノ財団に権力の集中化が起きていること、カルダノ財団のパフォーマンスの欠如を指摘しています。
財団の理事長を含む理事会を縮小し、ホスキンソンを含む他のメンバーでその業務に入れる体制に取り直しています。
カルダノのプロジェクト自体は進行していますが、エマーゴとIOHK vs カルダノ財団の対立構造ができていることも抑えておくべきポイントです。
カルダノのまとめ
・仮想通貨の設計や開発のあり方を変えるために、2015年に発足されたブロックチェーンのオープンソースプロジェクト
・プロジェクト内で使われる仮想通貨はADA(エイダコイン)
・創業者はイーサリアムの元CEOで数学者でもあるチャールズホスキンソン
・カルダノプロジェクトは3つの団体で成り立っている(1.カルダノ財団、2.IOHK(Input Output HongKong、3.エマーゴ)
・ロードマップでは5つのフェーズを示している
・開発が活発なプロジェクトとしてプロジェクトミソというサイトで13位の評価を受けている
・エチオピアでのコーヒー豆管理でカルダノを利用するなど、実用化・実体験に力を入れている
いかがでしょうか。
当初はロードマップなどの情報が出ていないため、詐欺と呼ばれることもあったカルダノ。
今では信頼されるプロジェクトになっています。
しかし、プロジェクト内で起こっている分裂も気になるところです。
今後の動向も見逃せないですね。
この記事があなたのお役に立てれば嬉しい限りです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。