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目次
イーサリアム(ETH/Ethereum)の基本的な特徴
イーサリアムはひとことで表すと「インターネットを使ったコンピューター」です。
ブロックチェーン技術を利用している点でビットコイン(BTC)に共通しますが、単なる仮想通貨ではありません。
イーサリアムはブロックチェーン上でアプリケーションの配置・実行ができるプラットフォームです。
ロシアの天才プログラマーがイーサリアムを考案した
イーサリアムが生まれた背景に「ビットコインに機能を追加すれば便利になる」というアイデアがありました。
2013年、ビットコインに魅了されたロシア生まれの天才プログラマー、ヴィタリック・ブテリンによってイーサリアムの構想が示され、2015年に正式リリースされました。
イーサリアムは厳密に通貨ではなくプラットフォームの名称で、アプリを実行するために使われる内部通貨Ether(イーサー)を通称してイーサリアム(ETH)と呼んでいます。
ビットコインは価値の保存や決済システムの確立を目指す一方、 イーサリアムはあらゆるアプリケーションのプラットフォームになることを目指しています。
イーサリアム(ETH)の時価総額
イーサリアムの価格は13,483円(2019年1月18日時点)。
時価総額は全仮想通貨の中でビットコイン(BTC)、XRP(リップル)に次いで3位となっています。
最も有名な仮想通貨の一つといえるでしょう。
ブロックの生成時間はおよそ15秒
イーサリアムはビットコイン同様、ブロックチェーン技術を使った仮想通貨です。
一定数の取引記録がたまるとひとつのブロックにまとめられ、これまでに作られたブロックに追加されます。
このブロックの生成時間は、10分かかるビットコインに対してイーサリアムはおよそ15秒~17秒と大幅に上回ります。
ビットコインと比較すると送金時間を大幅に短縮できます。
マイニングアルゴリズムはPoW
マイニングは仮想通貨の決済や送金の取引データをブロックチェーンに記録する作業です。
上記で紹介したブロックを生成する作業です。
複雑な計算式を解くことでと取引データが記録でき、その報酬としてまだ発行していない仮想通貨をもらえます。
マイニングにはアルゴリズム(計算方法)が複数あり、イーサリアムのマイニングアルゴリズムはPoW(Proof of Work)です。
PoWは1番計算が早かった人がマイニングの勝者となるルールです。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
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【マイニングは儲かる?】イーサリアムのマイニング方法を簡単解説
ビットコインのマイニングは儲からないって聞いたけど、イーサリアムはどうなのかな?マイニングをすれば、取引所で買わずに仮想通貨を手に入れることができます。
簡単に仮想通貨をもらえるならやってみたいですよね。今回はイーサリアムのマイニングについての説明と、マイニングのやり方を紹介します。続きを見る
【必ずおさえたい】イーサリアム(ETH/Ethereum)の3つポイント
イーサリアムを知る上で外せないポイントが以下の3つです。
- スマートコントラクト
- 分散型アプリケーション(Decentralized Applications、DApps )
- トークン






1.スマートコントラクト【契約をプログラム化】
イーサリアムの最大の特徴はスマートコントラクト。
端的に言うとブロックチェーン上で契約をプログラム化する仕組みです。(出典:Blockchain Biz)
ビットコインはブロックチェーン上に送金取引情報のみが記録されます。
一方でスマートコントラクトを備えるイーサリアムは、取引(送金)情報に加えてコントラクト(=契約)の内容をプログラム化し、また自動的に実行させることもできます。
分かりやすい自動販売機の例
スマートコントラクトの概念はブロックチェーンとは関係なく、1994年に暗号学者のNick Szabo氏が提唱しています。
分かりやすい例に自動販売機を例に挙げています。
- 利用者がお金を入れる
- 商品を選んでボタンを押す
- 商品が出てくる
- 自動販売機がお釣りを返す
この自動販売機の仕組みは自動化されていて、入金され商品のボタンが押されると商品が出てくるというプログラムが入っています。
イーサリウムはこれをブロックチェーン上で実行できます。
ブロックチェーン上に書かれたプログラムは、内部通貨のEtherを使って呼び出され実行されます。
スマートコントラクトの実用例
スマートコントラクトによって、これまで紙面などで行われていた契約や承認が自動化できます。
また、契約や締結の内容をブロックチェーン上に記録するため改ざん防止にもなるのです。
imbrexというスタートアップ企業は、スマートコントラストを活かした不動産サービスimbrexを展開しています。
出典:imbrex
不動産契約といえばたくさんの契約書類や、度重なる捺印など煩わしさがあります。また、仲介業者を挟むためやり取りに時間も要します。
imbrexは、これまで仲介業者が行っていた契約業務を自動化し、取引の簡易化、コスト削減を実現させました。
また取引内容、信用情報や物件情報をデータとして保存することで、情報の紛失や改ざんを防いでいます。



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【3分で理解】契約の未来を変えるスマートコントラクトとは?
スマートコントラクトは契約を自動化する機能です。ここではもう少し深堀して、スマートコントラクトについて見ていきましょう。
続きを見る
2.【管理者不在】分散型アプリケーション・DApps
イーサリアムは、分散型アプリケーション(Decentralized Applications、略称DApps )のプラットフォームとして開発されました。
DAppsはスマートコントラクトとブロックチェーン(分散型台帳技術)を活用したアプリケーションで、3つの特徴があります。
- 無料で公開していて誰でも自由に使える(オープンソース)
- 非中央集権型である
- ブロックチェーンを使っている
従来のアプリケーションはひとつの管理主体が運用しているため、以下のような問題点がありました。
- 障害の可能性
- 外部から攻撃を受ける可能性
- 管理の不透明性
つまり、従来のアプリケーションは管理主体への信用で成り立っています。
一方、Dappはブロックチェーン(分散型台帳技術)により、ネットワーク上で分散的に管理される非中央集権型のため、従来のアプリケーションが抱える問題を解決します。
- ネットワーク上での分散管理のため、障害や外部攻撃に強い
- 透明性(オープンソースのため誰でもデータを参照でき、改ざんが不可能)
また管理主体がないため、管理主体への利用料の支払いがなくなることもメリットのひとつです。
続々登場するDApps
実はビットコインもDAppsの条件を満たしているため、DAppsのひとつといえます。
特に有名なDAppsはCryptoKitties(クリプトキティズ)です。
CryptoKittiesはイーサリアムのトークン規格を使用し、ブロックチェーン上で猫の育成や収取ができるコレクションゲームです。
DAppsを活用したゲームでは圧倒的なユーザー数を誇る大人気のゲームです。
あまりの人気の過熱で、1匹の猫が1000万円相当で取り引きされたこともありました。(取引にはetherが使われます。)
DAppsは続々登場しています。
STATE OF THE DAPPSというサイトにはあらゆるDAppsが紹介されていて、最新のDApps情報が得られます。
3.【世界の主流に】トークンが容易に作れる
DAppsを利用するには、トークンと呼ばれるブロックチェーンを利用した通貨が必要になります。
トークンは代替通貨のようなもので、イーサリアムの内部通貨Etherと同様にブロックチェーン上での取引が記録されます。
DAppsの利用権や利用者への報酬にも使われます。
イーサリアムは高い拡張性があるため、DAppsに限らずイーサリアムをベースにしたトークンが多く発行されています。
ゼロから仮想通貨を作るとなると大変ですが、既存の仮想通貨をベースにすれば容易に発行できます。
以下のランキングを見ると、有名な仮想通貨の多くがイーサリアムがベースの仮想通貨であることが分かります。






なお、トークンは規格が決められていてイーサリアムはERC20という規格が最も多く使われています。
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ERC20とは?イーサリアムから生まれたトークンの正体を探る
ERC20はイーサリアムを支える重要なポイントになりますので、ERC20をしっかり理解し、これからのトレードに役立てていきましょう!
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イーサリアムの歴史
イーサリアムは2013年にロシア系カナダ人の天才プログラマー、ヴィタリック・ブリテンによって考案されました。
2014年のICOでは僅か3円の価値だったイーサリアムは、いまでは時価総額3位(2019年1月現在)のスケールを誇ります。
そんなイーサリアムの歴史の中でもThe DAO事件とハードフォーク(分裂)は、イーサリアムを知る上でおさえておきたいポイントです。
The DAO事件
スマートコントラクトという優れた機能が評価され将来性を期待されているイーサリアムは、 ハッキング などの攻撃を受けやすい通貨でもあります。
技術的に評価され、注目を浴びる中起こったのがThe DAO事件です。
The DAOはイーサリアムのプロジェクト。
DAOは国や政府などの特定の管理主体に属することなく、管理者がいなくても自律的に機能・成立する組織(自律分散型組織)です。
この思想のもと作られたThe DAOは2016年5月にThe DAO トークンを発行し、最終的に150億円相当の資金を集めました。
しかしその翌月の2016年6月、ハッカー にThe DAOのスマートコントラクトの 脆弱性 を狙ってハッキングされ、集めた資金のうち(約360万ETH)約60億円相当が盗まれてしまいました。
これがのちにThe DAO事件と呼ばれるようになりました。
イーサリアムのハードフォーク
イーサリアムの開発陣によってThe DAO事件の対処を議論した結果、 ハードフォーク(仮想通貨の分裂) が実行されました。
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イーサリアムの開発陣はThe DAO事件で受けたハッカーの犯行を「なかったこと」にしました。
盗まれる前のイーサリアムのブロックチェーンを複製し、新イーサリアムとしたのです。
「ブロックチェーンの改ざんやルールの変更が起きない」とされる非中央集権の思想に反してルールを変えた、イーサリアム開発者という管理者に不信感を抱き反発するユーザーもいました。
中には複製された新イーサリアムを使わずに元のイーサリアムを使い続ける人もいたのです。
意見の分裂が生まれた結果、盗まれた記録のある元のブロックチェーン(旧イーサリアム)はイーサリアムクラシックとして生まれ変わりました。
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【2019年は価格が上昇する?】イーサリアムのハードフォークって何?
「イーサリアムがハードフォークするとどうなるんだろう?」
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イーサリアムのアップデート
イーサリアムはまだ発展途上中です。
リリース時から決まっていてた以下4つのアップデートを経てイーサリアムは完成形となります。
- Frontier(フロンティア)
- Homestead(ホームステッド)
- Metropolis(メトロポリス)
- Serenity(セレニティ)
完成は東京オリンピックが開催する2020年の予定です。
2019年1月時点で、3つ目のアップデート(Metropolis)を実施しています。
Metropolisではスマートコントラクトの簡略化、プライバシー保護の問題の解決が実現する予定です。
今後のアップデートの内容を詳しく知りたい人は、以下の記事をチェックしてくださいね。
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【イーサリアムは未完成?】4つのアップデートを簡単解説
すでに人気のある仮想通貨ですが、イーサリアムはまだ完全なものではありません。最初の登場から4つのアップデートを経て、イーサリアムは完成します。
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スケーラビリティ問題
万能に見えるイーサリアムですが、問題点もあります。
とくに問題視されているのがスケーラビリティ問題です。
イーサリアムのユーザーが増加したことで取引データ量が膨大になり、承認時間が延びています。
これをスケーラビリティ問題と呼び、ビットコインでも同様の問題が起きています。
上述したとおりイーサリアムは4つのアップデート計画があり4番目に予定しているSerenity(セレニティ)で、マイニングアルゴリズムの変更を予定しています。
それによって承認速度が向上し、スケーラビリティ問題は解決すると言われています。
イーサリアム(ETH)の価格・チャート
2017年、2018年はイーサリアムに限らず仮想通貨全般にとって価格変動が激しい年となりました。
2017年末にかけて暴騰した価格は2018年1月には早くも暴落し、年間を通じてそのまま低迷しているケースが多くあります。
イーサリアムも例外ない動きを見せています。では、今後価格は上がっていくのでしょうか。
価格上昇の要因になるポイントをまとめています。
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イーサリアムは儲かる?今後の価格を推移を見極めるポイント5選
イーサリアムは、ビットコインに次いで時価総額2位の仮想通貨です。大企業が注目するスマートコントラクトが大きな特徴です。
イーサリアムの価格は今後どのようになっていくのでしょうか?続きを見る
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イーサリアム(ETH)の今後は?2020年の価格予想とチャートをチェック
イーサリアム(ETH)の今後はどうなる?チャートで過去を振り返り、2019年の動向を見極めます。
コンスタンティノープルなど、価格を左右するイベントを取り上げています。ヴィタリック・ブテリン氏をはじめとする著名人の予想もまとめました。続きを見る
イーサリアムの将来性
価格に影響するイーサリアムの将来性を見てみましょう。
将来的に価値が上がるかの判断基準として、主に以下のポイントが鍵となるでしょう。
- スマートコントラクトへの期待
- アップデートの進み具合
- 格付け会社の評価
とくにスマートコントラクトをビジネスに利用する動きは注目です。
イーサリアムでビジネス向けのアプリケーション作成を推進するEEA(Enterprise Ethereum Alliance)というプロジェクトがあります。
プロジェクトには500以上の企業や技術者が参加しています。
国内企業ではトヨタやMUFGグループ、海外企業ではMicrosoft、intelなど超大手企業がこのプロジェクトに加盟しています。
世界の企業はイーサリウムの技術に期待を寄せており、実用化が進めば価格にも大きく影響していくでしょう。



イーサリアムを買う(買い方・オススメ取引所)
イーサリウムについて様々な面で見てきました。
将来性を感じてイーサリウムを買ってみたい、試しに持ってみたいと思った人もいるかもしれません。
そんな人のためにイーサリウムの買い方と、オススメの取引所についてまとめています。
興味のある人、仮想通貨の取引が初めての人はチェックしてみてください。
イーサリアムのまとめ
- ロシア生まれの天才プログラマー、ヴィタリック・ブテリンが構想した
- イーサリアムはブロックチェーン上でアプリケーションの配置・実行ができるプラットフォームの名称
- アプリを実行するために使われる内部通貨Ether(イーサー)を通称してイーサリアム(ETH)と呼ぶ
- 時価総額は全仮想通貨の中でビットコイン(BTC)、XRP(リップル)に次いで3位(2019年1月18日時点)
- ブロック生成時間は15秒~17秒(ビットコインは10分かかる)
- マイニングアルゴリズムはPoW(Proof of Work)
- 最大の特徴はスマートコントラクト(ブロックチェーン上で契約をプログラム化する仕組み)
- トークンが容易に作れて、世界の多くの仮想通貨に使用されている
- The DAO事件をきっかけにハードフォークが実施され、イーサリアムクラシックが生まれた
- 4種類のアップデート計画があり、2018年末時点で3つ目のMetropolis(メトロポリス)を実施中
- 利用者増加によるスケーラビリティ問題を抱えている
- 将来性はスマートコントラクトの企業利用がカギ
イーサリアムはブロックチェーンの可能性を最大限に活かしたビットコインの進化系と言える通貨です。
スマートコントラクトやDAppsが今後どう活かされていくか注目したいです。
記事内に各項目別で詳しく解説した記事も入れているので、よろしければ参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。