
仮想通貨のハードフォークっていったい何?
ハードフォークされた仮想通貨にはどんな影響があるの?
これらの疑問を解決できる記事になっています。
この記事でわかること
- ハードフォークの概要
- ハードフォークとソフトフォークの違い
- ハードフォークのメリットとデメリット
- 過去のハードフォーク
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目次
仮想通貨・ビットコインのハードフォークとは?
ある仮想通貨のルールを変更し、
古いルールに従う仮想通貨と新しいルールに従う仮想通貨に分裂させること
仮想通貨はブロックチェーンというデータの連なりから成り立っています。
そのため、データが一本の鎖のように繋がっているブロックチェーンのルールを変更するとなると、
- これまでのルールに従う仮想通貨
- これまでのルールを無視して、新しいルールを採用する仮想通貨
の二つの仮想通貨が生まれることになります。
なぜなら、仮想通貨は情報の改ざんができないからです。
この仮想通貨の分裂をハードフォークと呼ぶのです。
この分裂する分かれ目が食べるときに使うフォークに似ているので、ハードフォークと呼びます。
-
ブロックチェーン(blockchain/分散型台帳技術)とは?仮想通貨を支えるシステムの秘密
ブロックチェーンは、2009年にサトシナカモトが仮想通貨の起源であるビットコインを支える技術として発表されました。仮想通貨が通貨として機能し、サービスを動かしていくことを支える技術として非常に注目されています。
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ハードフォークとソフトフォークの違い
また、「ハードフォーク」と似た用語に「ソフトフォーク」があります。
もしかすると、ハードフォークとの違いを調べてたどり着いた人もいるかもしれません。
ソフトフォークを一言でいうと
ある仮想通貨のルールを変更し、新ルールに従って取引が行われること
ハードフォークが旧通貨と新通貨に分裂するのに対して、ソフトフォークでは分裂は起きません。
ソフトフォークについてより詳しく知りたい人は、以下の記事をチェックしてみてください。
-
【ソフトフォークって何?】ハードフォークとの違いを分かりやすく紹介
仮想通貨のルールを変更する際に使用されるのがソフトフォークとハードフォークです。それぞれの違いは?
続きを見る
ハードフォークを行うメリット・デメリット/ハードフォークを行う理由
ハードフォークはなぜ行われるのでしょうか?
それは、分裂するメリットがあるからです。しかし分裂することによって生じるデメリットも存在します。
それぞれ整理してみましょう。
ハードフォークのメリットをビットコインを例に解説!
ハードフォークのメリットは主に3つあります。
メリット
- 通貨が抱える問題を解決できる
- 分裂した通貨の価値は上がりやすい
- 分裂もとの通貨を持っていた場合、分裂後の通貨が配当としてもらえる
ハードフォークを行うことによって、通貨が持つ欠点を修正できます。
たとえば、送金速度が遅い問題があった「ビットコイン」も、ハードフォークを行ったことで「ビットコインキャッシュ(BCH)」が誕生しました。
ビットコインキャッシュはビットコインの32倍の速度で送金ができます。
ビットコインキャッシュのより詳しい解説は、もっと興味がわいた人はこちらの記事をチェックしてみてくださいね。
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ビットコインキャッシュは儲かる?ビットコインより優秀な仮想通貨の正体
ビットコインキャッシュは、ビットコインと名前が似ているので、何かしら関係があるのかなと思いますよね。
ビットコインキャッシュは2017年8月にビットコインから生まれた(分裂した)仮想通貨です。続きを見る
ハードフォークした通貨は価格が上がりやすい
また、ハードフォークした通貨は価格が上がりやすいメリットもあります。
なぜなら、通貨の欠点が解消されたことで、利便性が高まり、通貨としての価値が上がるからです。
実際、ビットコインキャッシュは2017年8月にリリースしてからすぐに時価総額ランキングTOP10入りし、後発組にもかかわらず現在では時価総額4位を記録しています。
そして、最後の配当のメリットはのちに述べたいと思います。
ハードフォークのデメリット
- ハードフォーク前後で取引所がメンテナンスに入る
- 分裂元の通貨の価格が下がる可能性がある
ハードフォーク前後で取引所がメンテナンスに入る
ハードフォークが行われると、取引所ではハードフォーク予定の通貨の取引が停止されます。
そのあいだ送金ができなくなるので、一時的にユーザー側に不都合が生じてしまいます。
分裂元の通貨の価格が下がる場合がある
また、ハードフォークは基本的に通貨の改良を目的としているため、ハードフォーク後に生まれた通貨のほうが優れた特徴を持っています。
そのため、分裂元となる通貨は「劣った通貨」に格下げされ、通貨の価値が下がってしまう可能性があるのです。
それでは次の項目では、過去のハードフォークを実際に見てみましょう。
過去に行われたハードフォークで生まれた仮想通貨【フォークの歴史】
この項目では過去に起きたハードフォークを紹介します。
分裂した理由や、分裂したあとの通貨の性能はどうなったのでしょうか。
ビットコインキャッシュのハードフォーク(2018年8月1日)
さきほども紹介したビットコインは二つの課題を抱えていました。
- データ容量が小さい
- そのため取引にかかる時間が長い
これらの課題を解決するために、容量を大きくするためのハードフォークが検討されました。
ビットコインのハードフォークをめぐる対立
しかし、容量を大きくすることで解決しようとした中国のマイニング会社と、容量増大には反対のビットコインの開発者同士で対立が生まれてしまいます。






この対立から結局ビットコインは分裂することになり、ブロックの容量は変えずに<記録できる取引の量>を増やす「セグウィット」という技術を採用した旧ビットコインと、容量を大きくしたビットコインキャッシュが生まれることになりました。
ビットコインとビットコインキャッシュの比較表は以下の通りです。
ビットコイン | ビットコインキャッシュ | |
---|---|---|
発行日 | 2009年1月 | 2017年8月 |
ブロック容量 | 1MB | 32MB |
発行上限 | 2100万枚 | 2100万枚 |
マイニング難易度の更新頻度 | 2週間に1度 | 10分に1度 |



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ビットコインキャッシュは儲かる?ビットコインより優秀な仮想通貨の正体
ビットコインキャッシュは、ビットコインと名前が似ているので、何かしら関係があるのかなと思いますよね。
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イーサリアムクラシックのハードフォーク
イーサリアムクラシックは、 アルトコイン の時価総額ランキング1位を誇るイーサリアムから分裂して生まれた仮想通貨です。
The DAO事件と呼ばれるハッキング事件によってイーサリアムが盗まれてしまったのですが、、イーサリアムの開発チームはハッキングをなかったことにする処置を行いました。
しかし、イーサリアムは誰にも管理されないことを理想としており、イーサリアム開発者という管理者によってルールが変えられたことに対して反発が起きます。
イーサリアム開発者が生んだ新しいイーサリアムに反発したユーザーは、ハッキングがあったことを認める「イーサリアムクラシック」を正当なイーサリアムと認識するようになります。
上の図のように、イーサリアムクラシックは旧イーサリアムの流れを直接受け継いでいます。
ビットコインとビットコインキャッシュでは「容量の違い」がありましたが、イーサリアムクラシックの基本的な機能はイーサリアムと大きく変わりません。



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仮想通貨イーサリアムクラシック(ETC)、2020年価格は今後上がらない?将来性を左右する4つのポイント
イーサリアムクラシック(ETC)は、TheDAO事件のハッキングがきっかけで誕生した仮想通貨。時価総額はイーサリアムに劣りますが、非中央集権への強い信念をもって運用されています。
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ハードフォーク予定の仮想通貨/アルトコイン
仮想通貨は値動きも激しいですが、目まぐるしいスピードで開発が行われています。
そのためハードフォークも頻繁に行われ、そのたびに話題になっています。
今後予定されているハードフォークはいつで、どのコインがフォークするのでしょうか。
2018年11月 ビットコインキャッシュ
ビットコインからハードフォークで生まれたビットコインキャッシュですが、この通貨はさらにハードフォークする予定です。
ハードフォークは2018年11月に行われるとされ、さらに容量が大きくなると噂されています。



2019年1月7日更新:ビットコインキャッシュのハードフォーク
ビットコインキャッシュはビットコインABCとビットコインSVに分裂しました。
しかし、ABC派とSV派で対立が生じています。一体なぜでしょうか。



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ビットコインキャッシュのハッシュ戦争⇒ABCとSVの違い、結末は?【ハードフォーク】
2018年11月15日、ビットコインキャッシュがハードフォークを行いました。一体どのような結末を迎えたのでしょうか。
続きを見る
2019年:イーサリアムのハードフォーク(コンスタンティノープル)
イーサリアムは2019年1月にアップデート予定で、ハードフォークを控えています。
アップデートの名前は「コンスタンティノープル」と名付けられており、以下の改善が行われます。
- ブロック処理速度(スケーラビリティ)の改善
- プルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行
※以下、2018年1月17日追記
2018年1月16日に実装を行う予定でしたが、イーサリアムのスマートコントラクトに欠陥が見つかったため延期されました。






仮想通貨Wikiでも今後のイーサリアムのハードフォーク情報は追って紹介します。
ハードフォークした通貨は儲かるの?
結局一番気になるのは、ハードフォークした通貨が儲かるのかどうかですよね。
さきほどのメリットでもあげましたが、実際のところ無料で仮想通貨を儲けられるイベントがあります。
それが「エアドロップ」です。
ハードフォークのエアドロップとは?
ハードフォークが実行されると旧通貨を保有するユーザーは、旧通貨を保有する枚数分だけ分裂した新しい通貨を受け取ることができます。これをエアドロップと呼びます。
何もしないでもお金が手に入るため、ハードフォーク予定の通貨は購入者が増え、結果として価値が上がりやすいのです。
どうやったら分裂した通貨を受け取れるの?
「分裂した通貨を付与する」と宣言している取引所に通貨を置くことが必須条件です。
なぜなら、取引所で保有する通貨はユーザーのものであり、分裂した通貨もユーザーが所有する権利があるからです。
しかし条件があり、分裂通貨の安全性などが確認され、ユーザーに分配しても問題と判断された場合に取引所のウォレットに分裂通貨が付与されています。
各取引所のハードフォークコインへの対応まとめ
Zaif
2018年9月に仮想通貨の流出が発覚してしまった大手取引所Zaifは、ビットコインゴールドは付与しないとの文章を発表していました。
Zaif代表の朝山貴生(あさやまたかお)さんは、ハードフォークの際の取引所への負担などから、ハードフォークでの分裂コインへの印象は良くないものでした。
正直にお話ししますと、そろそろフォーク芸は終了していただきたい所です。取引所の負担が甚大なだけではなく、お客様への影響も大きいです。一件資産価値が増えたようにも見えるでしょうが、ひょっとするとフォークしなかったとしてもその分そのままBTC価値が向上していたかもしれません。
— Takao Asayama 朝山貴生 (@TakaoAsayama) 2017年11月18日
BITPoint
BITPointはセキュリティの高さや初心者にもうれしい電話サポートを行っていることで人気の取引所です。
ハードフォークしたコインに対する方針としては、コインの安全性が確認されてから付与を行うと決めているようですが、ビットコインゴールドは付与されました。
確実に付与された実績があるので、今後も安心の取引所だといえるでしょう。
コインチェック
仮想通貨の流出事件で有名になったコインチェックは、ビットコインゴールドを付与する可能性を示す声明を出していました。
しかし、2018年9月現在ユーザーにコインの付与はされておらず、今なお懸念の声があがっています。
各取引所のハードフォーク対応から学ぶこと
このように、すべての取引所がハードフォークのコインを付与するわけではないことがお分かりいただけたかと思います。
実際、付与されなかったことに対して、「ハードフォークによって紛失した仮想通貨を取り戻す弁護団」が結成されるなど、仮想通貨ユーザーから多くの反発が生まれています。
このことから、分裂したコインは付与されない可能性を前提に取引所でコインを保有することを考えたほうがいいでしょう。もし確実にエアドロップを受け取るなら、Binance(バイナンス)などの海外の取引所を使うのがオススメです。
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バイナンス(BINANCE)は、2017年7月に設立された世界に600万人のユーザーを抱える取引所です。設立からわずか半年で取引高が世界一になりました。
バイナンスの特徴や取り組み、口座開設方法について紹介していきます。続きを見る
エアドロップで受け取った仮想通貨に税金はかかるの?
気になるのは、タダで貰った通貨に税金がかかるのかということ。
実際、ハードフォークして分裂した時点の仮想通貨には価値はあまりありません。そのため、エアドロップで受け取った通貨の値段は低いでしょう。
しかし通貨の価値が上がり、利益を確定させた時点で税金額も確定します。
仮想通貨の税金については以下の記事をチェックしてみてください。
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ハードフォークのまとめ
- ハードフォークは古いルールに従う仮想通貨と新しいルールに従う仮想通貨に分裂させること
- 分裂をしないソフトフォークもある
- ハードフォークのメリットは①通貨が抱える問題を解決できる、②分裂した通貨の価値は上がりやすい、③分裂後の通貨が配当としてもらえること
- ハードフォークのデメリットは①ハードフォーク前後で取引できなくなる、②分裂元の通貨は価値が下がる可能性があること
- 過去にはビットコインやイ―サリアムなどの通貨がハードフォークした
- 無料のエアドロップで受け取った仮想通貨にも、換金した時点で税金がかかる
- ハードフォーク時にオススメの通貨はBITPoint
いかがでしたか?
ハードフォークは理解できましたか?
これらの情報があなたの取引にお役に立てれば幸いです。