オウケイウェイヴ松田元代表コラム「米中摩擦過激化に伴う法定通貨崩壊のさなか、金とビットコインは有事の買いがセオリーに」

松田元氏

この記事は株式会社オウケイウェイヴ代表の松田元氏のnoteのコラム「第412回:米中摩擦過激化に伴う法定通貨崩壊のさなか、金とビットコインは有事の買いがセオリー」に(2019年8月25日公開)を転載しています。

米中摩擦過激化に伴う法定通貨崩壊のさなか、金とビットコインは有事の買いがセオリーに

米中貿易摩擦が止まりません。先日行われたジャクソンホールにおけるFRBパウエル議長の講演を狙いすましたかのように、中国から報復関税措置が発表。直後にトランプ大統領が報復の報復内容をメディアに展開し、泥沼の様相を呈して参りました。ダウは600ポイント以上下落、日経先物も20,200円どころの急所に再度アタックしており、世界市場はいよいよ正念場となりつつあります。為替が円高にまだ触れていないところが一層不気味で、105円を本格的に割ってくると、更なる下落アタックがありそうです。

参考1)米中対立激化でNYダウ急落 米市場関係者の見方

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参考2)FRB議長、米中対立に苦慮「見本になる先例ない」

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参考3)NYダウ600ドル超安、米中貿易摩擦激化を嫌気

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参考4)米FRB議長、追加利下げ示唆=9月実施を明言せず-成長持続へ「適切に行動」

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パウエル議長のジャクソンホールでの講演自体は、利下げ反対派にも十分配慮した、予防的利下げの必要性(ただ9月と明言はせず)にとどまり、無難な内容となりましたが、議長講演の直前に狙いすました中国の報復関税がすべての雰囲気を吹き飛ばしてしまいました。もちろんこれは“わかっててやっている”わけで、本稿でも予てから指摘のように、中国の対米政策は舐めてかかると、いくらトランプ大統領といえども、来年選挙を控えていることもあり、危機的状況に置かれる可能性は決して低くありません。
加えて、これらの景気減速シグナルが出始めております。本稿でも指摘のように、逆イールドが発生すると2~3年後、かなり高い確率で本格リセッション入りしますので、注視が必要です。簡単に言うと、ダンスホールの時間は既に終わっており、一部の人々は帰路につきはじめているということですね。

参考5)積み上がるリセッション警報-中国とドイツ経済低迷、米英逆イールド

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参考6)「並程度の景気後退」が深刻不況につながる現状

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一方で、こんな報道も出ています。要するに日経平均株価に対して、個別株の体感が著しく低いという内容です。これはシンプルに、景気後退を先回りして先物を空売りした個人のポジションを使いショートカバーを狙い(つまり外国買い、個人売り)、日本株ロングのヘッジで最も価格操作しやすい新興株のショートを打ち込んでいる(つまり外国売り、個人買い)ことが所以でしょう。

参考7)体感株価は1万8000円割れ 個人好み株の低迷深刻

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さて、問題はここからどこまで下がるか、ですが、為替がどこまで円高に振れるか、によるものの、恐らく一旦は、日銀のETF取得単価といわれる18,444円を割り込むくらいの安値を狙ってくると思います。
一方で、内需主導型優良個別株はこれまでの溜まったショートが反対売買されてくるので、ダウ・225はじめ先物・指数はショート小型優良株ロング、そして後述しますが、金とBTCロング、というのが、完璧にヘッジの利いたポジションになるのではないかな、と推察致します。
その後、9月末ごろまでは、利下げ含む中銀の連携により、一旦は相場が堅調に回復し、20,000円回復または今のレンジ水準まで戻った後に、消費税増税でイベント売りからの大幅下落、場合によっては14,000-15,000円位を覚悟する必要があるかもしれません。
まあ相場のことなんで、予言も妄言もあまり意味はありませんし、目の前のプライスアクションと市場の気分についていく以外、投資家に出来ることはないわけですが、それでも眼前に迫った世界規模リセッションが目視出来る以上、リスクに備えた構えは必要かもしれません。

日本のバブルは土地、ITバブルの時は異常膨張した特定セクターへの株価、そしてリーマンショックは米不動産を中心としたCDO(金融混合製品)、という明確な要因がありましたが、今我々が直面している国債バブルは、“中央銀行の乱発した債券”が主因です。果たしてここまで世界のマネーフローが混在して生まれたバブルが破裂した場合、解決の方法はあるのか、それこそ暗号通貨(資産)こそが、次世代の金融インフラになるべきでその転換点となるのではないか、などなど考察の余地は多岐にわたります。MMT(Modern Money Theory。簡単に言うと、悪性インフレなどの問題は増税と更なる国債増発で解決できると主張する理論。とにかく金を刷りまくればいいという超ハト派)の理論などもあり、ブロックチェーンのコミュニティ別トークン発行機能を使えば、コミュニティごとに経済圏が成立するので、確かにインフレを防ぐマネタリズムが実現します。単一通貨で物価を測るから(通貨供給政策を誤ると)インフレが起こるわけであって、コミュニティ別にトークン(通貨)があって、それぞれの経済圏においてインフレが発生したとて、ほかの経済圏に波及的に悪影響が出ないとするならば、MMTも正しいのかもしれません。

参考8)韓国と香港の問題が激化するウラで、ビットコインが急騰しているワケ

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記事は的確な分析をしていますが、は数十年ぶりの高値を取る一方で、BTCも同じく堅調な値動きを展開しています。個人的には金が2,000ドル/1オンス近くまで上昇し、BTCがその更にはやい速度で上昇を続けていくと見ています。特に香港・韓国を中心としたアジア圏でのデモが過熱すればするほど、安定的にBTCと金に買いが入っていますので、世界が不安定になればなるほど、しばらくは金とBTCに買いが入る市況は続くのかもしれません。

参考9)GSOMIA破棄、アメリカの「失望」は当然なのか

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韓国がGSOMIAの破棄するという衝撃のニュースが数日前に流れましたが、なんでこんなことになってしまったのか全くもって遺憾ですね・・・。
北朝鮮のミサイル問題もあり(米ロ級のミサイル保有疑惑)、まだまだアジアは燻りを続けそうなので、不本意ながらも、金・BTCの堅調な買いは続くのかもしれません。
中国も、米国も、互いにかけあった関税が高くなった分、その負担は当然企業、川下では消費者にいくわけで、結果世界経済の足を自らで引っ張ることになります。誰かが儲かった反対には、必ず誰かが損しているわけですから、先進国の国民があおりを受け、新興国が産業を誘致しその国民に富が流れるとするならば、それはそれでまた歴史の必然なのかもしれません。
関税賦課の戦争が終わったとき、最もメリットを享受するのは、問答無用な資本の論理により、これまで不遇の境遇にいた第三国(新興国)なのかもしれません。インド、インドネシア、そしてアフリカと、資本の論理で理解されていない未開の地は多々残っており、米中貿易戦争のあおりを受けないようにする企業の受け皿に、これらの国が伸びていく可能性があります。
そして、こうした国々の問題は何か?といえば自国通貨のインフレリスクであり、その解決策となるのが金やビットコインです。もしかしたら、昨今の金とBTC価格上昇は、こうした新興国、第三国が、米中関税合戦の漁夫の利を得ることを織り込んでいるのかもしれません。

金融市場が崩れ、資本市場に疑義が生まれれば、為替感応度の高い企業は売られ(金融、輸出入関連、製造業関連、不動産)、(景気変動の影響が少ない)国内内需企業には買いが入ります。資本が膨張したことでメリットを得ていた企業はその方針を見直さざるを得なくなり、手堅いビジネスを行っている企業は、市場は縮むものの生き残ります。世界ではこれまで不遇の時代を迎えていた新興国が台頭し、国内ではファンダメンタルズは良くとも評価されなかった企業の時代がくるわけです。
資本で測りきれない価値というのはこの世の中に確実に存在し、資本市場が崩れると、その価値が改めて思い出され、浮き上がり可視化されてくるわけです。テスラモーターズもそうですが、リセッションの時こそ未来を代表する企業の真価が評価されるものです。
我々の感謝経済圏・ブロックチェーン技術もまた、資本市場の動きと逆行し、むしろ次世代の資本として個々人の信用スコアが使われるよう尽力し、如何なる外的環境にあろうと、強く評価されるデカコーンとして、世界に誇る企業に昇華させていきたいと思います。

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勝田 健太郎(かつた けんたろう)

慶應義塾大学法学部卒業。仮想通貨情報メディア・コインプラスの編集者。2017年末に仮想通貨を始め、大暴落にともない一時撤退。2018年8月より仮想通貨投資を再び始め、守りの姿勢を大事にしながら、日々仮想通貨の勉強に励んでいます。自身のトレード経験と、1年間で250本の仮想通貨記事を書いてきた知見をもとに、損をしない取引をお教えします。連絡先:k.raccoon5150@gmail.com。

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