仮想通貨を購入するにあたっては「将来的に儲かる銘柄であるか?」は重要なポイントです。
では、仮想通貨「モネロ」はどうなのでしょうか。この記事では、仮想通貨モネロのチャートや過去の高騰要因について解説します。
モネロの現在のチャート
モネロは2018年12月現在、4000円後半~5000円台を推移しています。
一時は60,000円台まで突破したモネロですが、どのような価格推移をしていたのでしょうか。
チャート推移を分析する前に、まずはモネロの基本情報を紹介します。
モネロとは?
「モネロ」とは、エスペラント語で「コイン」を意味する言葉を持つ仮想通貨です。
モネロは、その「高い匿名性」において知名度を高めている銘柄となっています。

バイトコインがベースのコイン
仮想通貨の原点となっているのは「ビットコイン」ですが、モネロがベースとしているのは「バイトコイン」と呼ばれる仮想通貨です。
バイトコインは2012年7月に公開された仮想通貨で、仮想通貨の中では比較的初期の銘柄の一つとなっています。
バイトコインの最大の特徴は「匿名性の高さ」です。
ビットコインのブロックチェーンは取引履歴が記録されるメリットがありますが、その複雑なアドレスがいったん個人情報と紐付いてしまえばかんたんに個人を特定することができます。
一方で、バイトコインが採用するCryptoNightはプライバシーに優れた暗号通貨を作成できる技術で、Monero(モネロ)はこれを利用することで高い匿名性を維持しています。



匿名性の高さが人気の秘密
通常、多くの暗号通貨は送金処理に際して「秘密鍵」と「公開鍵」を用いて署名を行います。
一方でモネロなどの仮想通貨は「リング署名」と呼ばれる署名方法を採用しています。
リング署名は、署名した複数のうち、誰が送金を行ったのかをブロックチェーン上からも確認できない仕組みでのことです。
モネロのリング署名
- 複数人が同じ送金アドレスを使う
- 誰が送金を行ったかが分からない
ビットコインの電子署名
- 誰でも送金者のアドレスを見ることができる
しかし、高い匿名性は利用者にとってメリットがある一方で「資金洗浄(マネーロンダリング)」などの違法な手段に利用される可能性があると懸念されています。
実際に違法ドラッグなどが取引される、とあるダークマーケットにおいて決済手段として採用されていた過去を持ちます。
モネロの高騰要因
今後のモネロの可能性を探るためにも、過去にモネロが高騰した理由について解説します。
2016年9月:ダークウェブ上の「Alphabay」で使われるようになる
最初の高騰は「2016年9月」です。
海外の掲示板サイト「Reddit」において、モネロを決済通貨として利用するとの投稿により価格が高騰しました。では、どこが決済手段としてモネロを採用したのかというと、先ほど触れたオンラインのダークマーケットの「Alphabay」です。
これにより、それまで200円弱で推移していたモネロは一時1,400円に迫る勢いで高騰しました。
そのあと一時は500円程度まで価格が落ち込んだものの、その後は回復を見せてしばらくはゆっくりとした成長を続けました。
2017年8月:BitHumbに上場
2回目の高騰は2017年8月です。
その要因となったのは、韓国の仮想通貨取引所BitHumb(ビッサム)において、モネロが上場した点にあります。この仮想通貨取引所は世界的に見ても規模の大きな取引所であり、流通総額で10位以内に入るほどです。
直近で5,000円台まで成長していたモネロですが、このニュースを受けて一時15,000円以上の価格をつけるほどに高騰しました。
2017年11月:マルチシグネチャの実装でセキュリティが高まる
そんなモネロですが、次の高騰は早くに訪れます。
2017年11月当時は、仮想通貨市場全体への投資熱の高まりから、ビットコインを始めとして主要な仮想通貨が次々と大きな成長を見せています。
モネロもその一つなのですが、モネロの高騰要因として「マルチシグネチャ」の実装がテスト段階に移行した点が挙げられます。
マルチシグネチャとは、通常であれば1つの鍵で開けられるアドレスを、複数のカギを使わなければ開けられなくする技術のことです。



2017年11月の頭には10,000円前後で推移していたところを、月末には20,000円を超える価格をつけました。そして、年明け2018年1月上旬には、一時60,000円を超える価値をつけるまでに至ったのです。
残念ながら、その後は仮想通貨全体の規制が進む流れによって、高騰していたモネロも急落の動きを見せました。その後、一時は盛り返したのですが下落は続き、現在では7,000円前後を推移しています。
モネロが買える取引所
2018年12月現在、モネロを取引可能な日本の取引所は存在しません。
そのため、モネロの取引をしたい場合は、海外の取引所を利用するしかありません。
binance
オススメの取引所は、中国の取引所の「Binance(バイナンス)」です。
Binanceは手数料が安く、モネロ以外にも数多くの銘柄を取引可能な特徴があります。残念ながら現在は日本語に非対応しているため、利用する際にはブラウザの翻訳機能を利用しましょう。
Binanceはとくに取扱通貨の多さと、新規上場のスピードが早い点が評価されています。
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モネロのチャートまとめ
モネロのチャートに関しては、以下のポイントを押さえておきましょう。
- バイトコインをベースとした、匿名性の高い仮想通貨
- ダークマーケットの決済方法として高騰した経緯がある
- 韓国の大手取引所に上場して高騰した
- セキュリティ性能を高める「マルチシグ」により大きく高騰した
- 違法な決済に用いられる警戒がされている
匿名性の高さゆえに利便性の高さに期待が詰まる反面、違法な取引手段として利用される懸念は否めません。
しかし、仮想通貨全体への理解がさらに深まり、違法手段への対策が講じられれば、モネロの価値の高まりも期待されるのです。