
リップルってどんな仮想通貨?
「リップル」と「XRP」の違いは?
他の仮想通貨と何が違うの?
そんな疑問をお持ちの方に読んでいただきたい記事になっています。






この記事でわかること
- リップルとXRPの違い
- リップルで何ができるか
- リップルの思想
- リップルの仕組み
リップル(XRP)の価格や価格を動かす具体的な動きを知りたい人は、こちらの記事を参考にしてくださいね。
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【他とは違う】リップル(XRP)今後の価格は?2020年、2021年の見通し予想
リップル(XRP)の価格は今後上がるのでしょうか。2019年5月に入り、32円から50円と50%以上価格を上げています。その後は42円から52円あたりを行き来し、横ばいの状態が続きましたが再び30円台に下落。今後、価格上昇の見込みはあるのでしょうか。気になる価格予想と将来性をまとめています。
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目次
【リップルとXRPは別物】リップルの基本
リップルはアメリカのRipple, Inc.(リップル社)が開発した国際送金に特化したプラットフォームです。
リップルが持つグローバル送金ネットワークを活かして、国際送金がより便利になる仕組みです。
リップルのプラットフォームで使われる仮想通貨がXRP(エックスアールピー)です。
XRPの発行枚数は1,000億XRPですべて発行済みです。






補足ポイント
リップルについて社名、システム名、通貨名を以下のように呼び分けます。
社名:リップル社
プラットフォーム(システム名):リップル
仮想通貨名:通称 リップル(XRP)※正式にはエックスアールピー
リップル(XRP)の時価総額、現在の価格は以下の通りです。
リップルが目指すのは「価値のインターネット」
リップル社の目標は「価値のインターネット(Internet of Value、IoV)」を実現することです。
メールやメッセンジャーなどを使って情報やデータは時間や場所を問わず、瞬時に交換できるようになりました。
同じように金融資産などの「価値」も瞬時に交換できればさらに便利になりますよね。
リップルはその「価値」が貯まっている銀行に目を向けました。
銀行と連携し、お金という価値を瞬時に交換できるサービスを生み出しています。
【送金問題を解決】リップルの送金システムRTXP
国際送金の課題
現在の国際送金はSWIFTという仕組みが使われています。
国をまたぎバケツリレーのように複数の銀行を経由して送金が実行されます。
おおよそ送金に数日、送金手数料は数千円程度かかります。
※SWIFTを詳しく知りたい方はこちらの説明が分かりやすいです。
加えて以下も不便なポイントです。
- ハガキのようにいつ届くのかが明確に分からない
- 送ってみるまで手数料がいくらか分からない
これだけインターネットが発展する中で、送金技術はまるで昭和のようです。
リップルのネットワークはこれを解決し、送金時間を短縮し、送金手数料も大幅に削減できます。
もちろん、届くタイミングが分かり、送金する前に手数料も分かります。






リップルの送金システム
リップルの送金システムはRTXP(リップル・トランザクションプロトコル)と言います。
RTXPを構成するのは、以下の2つです。
- ILP(インターレジャープロトコル)
- XRP Ledger(エックスアールピー・レジャー)
それぞれに仕組みを紹介します。
RTXPの仕組み
・ILP(インターレジャープロトコル)
銀行やビットコイン等の異なる台帳を繋ぎ、簡単な送金を可能にする規格です。(出典:Coinpost)
仮想通貨(ブロックチェーン)、銀行、クレジットカードなど、あらゆるネットワークを繋ぐことができます。
ILPを利用すれば、例えばAさんが送ったビットコインを、Bさんが日本円で受け取ることもできます。
また、クレジットカード使用時に一部のカード会社しか使えないといった不便さを解消します。
・XRP Ledger(エックスアールピー・レジャー)
リップル(XRP)の取引を記録するための分散型台帳です。
取引の認証はリップルが指定した認証者がするため、短時間で送金できます。






他の仮想通貨との違い
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)
ビットコイン(BTC)は、特定の管理なしに低コストでグローバルに送金することを目的に誕生しました。
しかし、取引の増加に伴って手数料が高騰し、また送金速度の遅延や取引の認証者(マイナー)が偏るなどの問題が起きています。
ビットコインは非中央集権で特定の管理者がいないため、誰かが主導してこれらの問題解決を主導することが難しいのです。
イーサリアムは分散型のアプリケーションのためのプラットフォームとして誕生しました。
特定の管理者なしに直接契約を交わしプログラム上で実行するスマートコントラクトという機能が特徴です。
イーサリアムのブロックチェーンをベースに多くのアプリやトークンが生まれていますが、同時にネットワークの遅延が発生するようになっています。
認証方式の違い
ビットコインとイーサリアムは、いずれも取引の認証方式にPoW(Proof of Work・プルーフオブワーク)を採用しています。
PoWは高性能のパソコンで大量の電力を消費しながら難しい数式を解くことで承認される仕組みです。
そのため送金処理速度に限界があり、またネットワークに不安定さがあります。
ビットコインの処理時間は約10分、イーサリアムは約15秒です。
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【マイニングの早さを競う】POWとは?ビットコインが採用しているアルゴリズム
POWは最も一般的なマイニング手法ですが、具体的な仕組みは理解していますか?
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一方、リップルはRPCA(Ripple Protocol Consensus Algorithm)という認証方式を採用しています。
これは上述したXRP Ledger上で、リップルが指定した認証者が取引を処理、認証する方式です。
日本ではPoC(Proof of Consensus・プルーフオブコンセンサス)と呼ばれていますが、正しくはRPCAです。
RPCAは難しい数式を解く必要はなく、認証者が認証するだけで送金処理がスムーズにできます。
どれくらいスムーズかというと、リップル公式ツイッターでは取引の処理時間は3.36秒という圧倒的な速さをアピールしています。
取引の処理時間は3.36秒 #undisputed #XRPthestandard $XRP pic.twitter.com/lnqAftGCVy
— Ripple (@Ripple) December 22, 2017
また取引にかかる手数料も0.0004ドルと圧倒的におさえることができます。
取引手数料は0.0004 ドル#undisputed #XRPthestandard $XRP pic.twitter.com/SsRLP3DEl3
— Ripple (@Ripple) December 22, 2017
さらには、1秒当たり1,500件という圧倒的な処理速度を誇ります。
$XRPは1秒あたり1,500件の取引を処理、最高水準のスケーラビリティを実現 #XRPtheStandard #undisputed pic.twitter.com/yFWXSbgsan
— Ripple (@Ripple) December 22, 2017






RTXPを使ったサービス・リップルネット
RTXPを活かして作られたグローバル送金ネットワークを、Ripple Net(リップルネット)と言います。
これは金融機関や送金業者のために作られた国際送金をスムーズにするサービスです。
加盟企業は銀行をはじめ100社以上。
世界的に有名なバンクオブアメリカやイングランド銀行、国内でも三井住友銀行、三菱UFJ銀行などの大手企業が名を連ねます。
このネットワークを通じて、速くて安い国際送金の実現を目指しています。
出典:YouTube
リップルネットは以下の3つの要素で構成されています。
リップルネットを構成する3つの要素
■ xCurrent(エックスカレント)
xCurrentは銀行等の金融機関向けのソフトウェアです。
上述したILPを利用して、送金に関するメッセージのやり取りがリアルタイムにできます。
バケツリレーのようSWIFTの仕組みとは異なり、送金にかかる時間や手数料が事前に分かるようになりました。
ただし、ここでは実資金の移動はありません。
■ xVia(エックスヴィア)
xViaはxCurrentに接続するためのソフトウェアです。
xViaのAPIによって利用者が色々なサービスから簡単に接続でき、また送金状況の確認や請求書の添付ができます。
■ xRapid(エックスラピッド)
xRapidは送金業者向けに作られた、xCurrentをさらに効率化するソフトウェアです。
xCurrentは送金データを送るまででしたが、xRapidはリアルタイムでの通貨の変換、から実際の送金まで行います。
ここではじめて仮想通貨リップル(XRP)が実際に登場します。






非中央集権ではないリップル
仮想通貨は本来、特定の管理者を持たない非中央集権の思想で運営されているケースがほとんどです。
非中央集権により誰もが平等なルールに従う形になり、それが最大のメリットとされてきました。
リップルは例外的にリップル社が運営するため、中央集権的な運営となっています。
そのため取引スピードが速くなるなどのメリットがある一方、倒産などのリスクがあります。
リップル社に問題が起きれば、リップルというシステムの運営やリップル(XRP)の価格に影響を及ぼしかねません。
当然、リップル社もそのリスクを考えているため管理の分散化に努め、将来的にはリップル社の管理下ではなく、切り離した形で運営することを目指しています。






SBIグループとの取り組み
リップル社は日本の金融企業SBIグループとパートナーシップを結んでいます。
2社はリップルの送金技術を活かして、日本やアジア圏で送金革命を起こすことを掲げています。
2016には合弁会社SBI Ripple Asiaを設立しており、国内外の送金を24時間リアルタイムで可能にする、内外為一元化コンソーシアムというサービスを展開しています。






リップルとSBIの関係性はこちらの記事に詳しく書かれています。
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リップルに出資するSBI、送金革命を目指す2社の取り組みを紹介
SBIグループと仮想通貨XRP(リップル・エックスアールピー)を発行するリップル社は、リップルの送金技術を活かして日本やアジア圏で送金革命を起こすためにパートナーシップを結んでいます。
続きを見る
リップルの価格・チャート
リップル(XRP)は、2019年に入ってから約30円前後で価格が推移しています。
今後の価格について気になるところですが、別の記事で専門家や専門メディアによる価格予想をまとめているので気になる人はチェックしてみてください。
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リップル(XRP)の価格予想まとめ、2020年はどうなる?
リップル(XRP)はニュースが多く将来性も期待されていますが、なかなか価格が上がりませんね。
2020年に向けて上がっていくのでしょうか。国内外の専門家、WEBメディアによるリップル(XRP)の2019年、2020年価格予想をまとめました。続きを見る
リップル(XRP)を買う
リップル(XRP)は仮想通貨取引所の口座を作れば簡単に買えます。
買い方とオススメの取引所について、こちらの記事でまとめています。
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初心者向けの仮想通貨リップル(XRP)コインの買い方--おすすめ購入方法をイチからお教えします
リップル(XRP)を買う前に、いくら買ったらいくら稼げるかをイメージしましょう。買い方は簡単です。取引所で口座を開設し日本円を入金すれば、初心者でも簡単に買うことができます。この記事ではオススメのGMOコインを例にリップル(XRP)の買い方を紹介しています。
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買ったリップル(XRP)をウォレットで保管
買ったリップル(XRP)は取引所に置いておくこともできますが、ウォレットに保管することでより安全に管理できます。
ウォレットは以下の4種類あります。
- オンラインウォレット
- ソフトウェアウォレット
- ハードウェアウォレット
- ペーパーウォレット
以下の記事では、それぞれのスタイルに合わせてどのウォレットが適しているかを紹介しています。
リップルのまとめ
- リップルは現在の国際送金の問題を解決する送金システムである
- 価値のインターネット(Internet of Value、IoV)を目指す
- リップルの送金システムはRTXP(リップル・トランザクションプロトコル)
- RPCA(Ripple Protocol Consensus Algorithm)という認証方式を採用
- 取引の処理時間は3.36秒
- Ripple Net(リップルネット)はRTXPを活かして作られたグローバル送金ネットワーク
- リップルネットはxCurrent、xVia、xRapidの3つで構成されている
リップルは他の仮想通貨とは異なり、一企業による運営で送金スピードに価値を発揮する一方で、倒産など一極集中ならではのリスクもあります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。